改訂版 お金は寝かせて増やしなさいを読んだことについて




お金の勉強
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こんにちは。のり(@noriyusaku1128)です。

今回は私がやっている投資手法であるインデックス投資の第一人者 投信ブロガー水瀬ケンイチ氏(@minasek)の最新刊「改訂版 お金は寝かせて増やしなさい」を読んだブックレビューを行いたいと思います。

なお本記事中おススメしている著作についてAmazonのページにリンクさせていることをご了承ください。

「お金は寝かして増やしなさい」との出会い

私がインデックス投資をはじめたのは14年前のこと。

はじめるにあたって参考にさせてもらったのは内藤忍氏、竹川美奈子氏、カンチュンド氏の諸著作で、それから少しして山崎元氏の著作にも出会い、お金や資産運用についての知識を深め、実生活に活かしていきました。

おかげさまと申しますか、それらの本から学んだこと、教えてもらえたことが今現在の我が家の資産を積み上げることができているベースとなっています。

昨日2024年2月22日に日経平均株価がバブル期以来の最高値を更新しましたが、そうした株価の動きと我が家の資産運用と連動させることができたのも、その時の読書体験があったからこそと思っています。

そうしてインデックス投資をはじめて7年目の2017年の暮れ  駅ナカ書店のビジネス・資産運用コーナーに山積みにされている1冊の本がありました。

「面白そうな本が出ているな」

と手にとって目次を読み、そのままレジまで行ったのを今でも覚えています。

その本が水瀬ケンイチ氏著「お金は寝かして増やしなさい」でした。

数字で見る「お金は寝かせて増やしなさい」のすごさ

以来6年近く インデックス投資の教科書としていまだに部分部分で読み返すことがありますし、また投資をはじめたいという知人に貸しだすのもやはりこの本でした。

この本が人におすすめできると思うポイントは

・差し込まれているマンガと相まって非常に読みやすい文章であること
・インデックス投資の入り口からで出口まで、また運用中の心構えまでを網羅的に説明していること
・いまいちわかりづらい「リスクとリターン」「資産配分」の考え方について、丁寧にわかりやすく説明していること。
・暴落時期の耐え方が説明されていること
・水瀬氏自身の経験談と資産運用推移書きされている実践記が記載されていること

だと思っています。

特にご自身の体験を踏まえて書かれたパートは実際に経験してきた人しか書くことができない貴重な内容です。

そうした誠実な内容が評価されて初版発売から6年が経ってもいまだに書店のビジネスコーナーに並ばれていますし、このたびの「改訂版」になったのだと思います。

そのすごさを数字で見てみたいと思います。

書店をよく使われる方はおわかりと思いますが、欲しい本が必ず書店で販売されているとは限りません。むしろ出版の販売する場所はネットに移りつつあり、街から本屋さんは消えていき、残っているお店も売り場面積が縮小していっています。

そんな中現在日本の書籍の年間出版点数は約7万点。対して150坪の書店の在庫冊数が10万冊程度。単純計算すれば2年もしないうちに商品はすべて入れ替わるということになります。

特にビジネス書などは在庫を置く棚数もさほど多くなく、競争が激しいジャンル。
新刊が発売されて売れてしまったらそれきり入ってこないタイトルのほうが圧倒的に多いのです。

対して「お金は寝かせて増やしなさい」は2017年12月の発売以来6年間にわたり書店の棚に置かれ続け、さらに今回内容がアップデートされた改訂版が販売されます。

どれだけ「インデックス投資の実践書」として他に変わるものがない唯一無二の存在なのかがわかります。

さらに出版業界の慣例では「ベストセラー」とは発行部数10万冊の越えたものをさすのが一般的です。

「お金は寝かせて増やしなさい」はシリーズ累計21万部!

文句なしのベストセラーと呼んでいいでしょう。

改訂版の変更点

2017年からまだたった6年程度ですがその間でも投資をめぐる環境は大きく変わってきました。

当時はまだ出ていなかった全世界にこれ1本で投資ができる「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」のような廉価で世界に投資ができるインデックスファンドの販売されるようになってきました。

コロナ禍を経て全世界にインフレが襲い、円安も重なって物価高騰が続いており、投資で資産を増やそうという雰囲気が少しづつ高まってきていますし、「貯蓄から投資へ」をスローガンとして日本の個人投資家の投資環境は2024年からの新NISAで大きく改善されました。

今回の改訂版ではそうした環境の変化に対応している箇所が更新されています。

もっともベースになる考え方や手法はむしろ変わりはありません。
時代や環境が変わっても原則に変わりはないという鉄則が貫かれています。

大きく変わったのは新NISAへの対応の仕方。
これは明らかに制度変更があったところですので、これからインデックスファンドをはじめる方にとってはありがたい改定だと思います。

そしてなにより水瀬さんご自身の「インデックス投資15年間実践記」が「20年間実践記」へ更新されていることです。原著以降 コロナショックでの資産の減少やその後の回復など、直近の推移までが更新記載されています。

私自身、個人的に資産運用について相談を受ける内容で一番多いのが「資産が減った」という相談です。自分自身では「増やすつもり」ではじめた運用がたとえ数百円でも含みで損が出ている状態が大きく不安だ、と言われる方が多いです。

おそらく相談する相手もいない人だとそこで持ちこたえることなくせっかくはじめた資産運用を止めてしまう人も少なくないのではと想像します。

ただインデックス投資を始める前にこの「20年実践記」を読めば、短期の株価の値動きに敏感になりすぎることなく、バイ&ホールドでじっと市場に居続けることがいかに大事であるか、水瀬さんが経験されてきたことを追体験することで実感できます。

まさにこれから先の未来に不測の事態が起こった時にどう対処していくのかを「歴史に学ぶ」ことができるパートです。

こうした実体験を元に語られていることが、理論だけを語るほかの投資指南書とは一線を画すところなのだと思います。

これからインデックス投資を始める人へおススメしたい1冊

以上 「改訂版 お金は寝かせて増やしなさい」のブックレビューをさせていただきました。

先述しましたが新NISA元年である2024年の株価は出だしから絶好調。

日米ともに株価指数の最高値の更新が続き、1月のネット証券主要5社の証券口座開設数は90万件。
これまでの平均ペースの2倍近くになっているとのことで、好調な株価を背景に今後も投資をはじめる人が増えていくことが予想されます。

ただ、いずれ必ずこの好調な株価は鈍化する時がきますし、風向きが変われば下げ相場に変わるでしょう。そのような初めての経験の際にこの1冊があれば心持ちは大きく違うのではないでしょうか。

これからインデックス投資をはじめる方におススメの一冊です。

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