今さら人に聞けないリスクの計算について




投資
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こんにちは。のり(@nori19701128)です。

本日はインデックスファンドのリスク管理についてお話しします。

よくSNSやブログでも「調子のいい時こそ保有資産のリスクを見直そう」と言われます。
ただ私もインデックスファンドでの積み立て投資をはじめてからしばらくは

リスクってどう計算すればいいんだろう?

という状態でしたし、それほど危機感も持っておらず、自分なりに計算をしはじめたのは数年が経って何冊かの本を読み終えたあとでした。

私が積立投資をはじめてからしばらくは大きな暴落もなかったので気にすることもなかったのですが、昨年3月のコロナ禍に端を発する金融市場の大きな動きは、リスク管理の大切さを痛感するとともに、10年近く続いていたなだらかな株価変動の傾向が今後は振れ幅が大きなものへと変わっていくかもしれない、と考えさせられるには十分なものでした。

今回、以前の私と同じように「リスク計算の仕方って…?」という方もいらっしゃるかと思い、「今さら人に聞けないリスクの計算」を私なりにどうしているかをお話したいと思います。

暴落はいつ訪れるかわからない

この記事を書いている現在は2021年9月25日で、今週金融関係の大きなニュースが入ってきました。

中国政府が過熱する自国の不動産バブルの規制に乗り出したため、中国不動産会社の大手「恒大集団」が破産危機に陥り、いざ破産した場合はリーマンショック級の世界不況になる恐れがある、というものです。

この件については入ってくる情報の変化によって海外、日本の株価とも毎日にように上がったり下がったり、大きな変動を繰り返しています。

恒大集団がどうなるのか、本当に暴落が来るのか否か、

などということは我々がジタバタしてもしょうがないことですし、専門家でも意見が分かれることを正確に見通せることはできないと思います。

私のようなインデックスファンドを毎月積立るだけの一般人ができることは、いざ暴落が来た時に慌てないでいられるだけの準備をしておくということでしょう。

そのうちの一つがリスク管理なのだと思います。

まずはそもそもリスクとはなんなのか、と言うところからお話しをしていきます。

リスクの考え方と計算の仕方

投資に関する本、記事を読むと金融商品についての「リスク」とは一般的に使われる「危険の度合い」という意味ではなく「価格変動の振れ幅」と説明されています。

極端な例で比較をすると暗号資産である「Bit Coin」はこの1年の間で1BTC=670万円~175万円の間で動いています。

1BTC=400万円時点で買っていた場合、この1年間で+270万円もうかる可能性もあれば△247万円損する可能性があったわけです

対して国内債券に連動するインデックスファンドを400万円分購入した場合の値動きは410万円~390万円程度と±10万円の範囲に収まります。

この場合BitCoinの「リスクは大きく」、国内債券連動のインデックスファンドは「リスクが小さい」という表現になります。

このリスクの概念を表現しているグラフが、日本の年金積立金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のHPに掲載されているので引用してみます。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のHP 「分散投資の意義② 投資のリスクとは」より

この計算の際GPIFは日本株の期待リターンを5.6% リスクを23%と見込んで計算しています。

値動きの中心は5.6%ですので、そこを起点にして±23%が±1標準偏差となります。
この場合1年間のリターンは68%の確率で上限28.6%から下限-17.4%の間に収まります。

つまり100万円分の日本株連動のインデックスファンドを買った場合、1年後1,056,000円になる可能性が一番高いが、68%の可能性で1,286,000円~826,000円の中に収まる、ということになります。

さらに±23%の2倍±46%になると2標準偏差となり、1年後95%の確率で51.6%~-40.4%の間に収まります。

この場合100万円が1年後に95%の割合で1,516,000円から594,000円の幅に収まるということです。

この1,516,000円から594,000円の値動き幅のことが「リスク」であり、自分が持っている100万円の現金で日本株を買った場合1年後594,000になっている可能性があることを示しています。

100万円が594,000円になっても平気ですか?

という問いかけの答えが「リスク許容度」になります。

594,000円になったところでまだ含み損の状態ですので、そのお金を使うのがまだまだ先で、他の資産も十分持っていて心理的にも余裕というのならそのリスクを許容できるでしょうし、この100万円は来年使う予定があるので、値段が下がったら困る、ということや、含み損でもそれだけ価値が下がることは心理的に耐えられない、となるとそのリスクを許容できないということです。

なのでインデックス投資をする際はこの自分が許容できるリスクの範囲になるよう、それぞれ値動きの違う国内外の株式、債券、REITを組み合わせてポートフォリオを組むことになります。

各アセットクラスのリスクとリターンの関係について同じGPIFのHPから引用してみます。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のHP 「分散投資の意義② 投資のリスクとは」より

外国株式は期待リターンが大きい分リスクも大きく、国内債券は期待リターンが小さい分リスクも小さくなっています。

これらのアセットを組み合わせることで自分で許容できるリスクになるようにポートフォリオを組んでいきます。

ではその計算をどうすればいいのかということですが、私はmyINDEX マイインデックスというWebサイトを使って計算をしています。

そこに「資産配分ツール」というタブがあり、そこで各アセットクラスを自由に配分して入力することで過去の実績を照らし合わせてリスクとリターンを計算してくれるのです。

「myINDEX マイインデックス」より

作り方はとっても簡単で、上記の画面でパーセンテージあるいは金額を入力して、「ポートフォリオを作る」ボタンを押すだけでリスクとリターンの計算をしてくれます。

このツールを使うには無料のユーザー登録が必要になりますがそれほど手間がかかるものではありません。

私の今年6月時点の数字を入力しますと次のような計算をしてくれます。

「myINDEX マイインデックス」より

過去20年間の各アセットの値動きと照らし合わせると、私のポートフォリオは年間の期待リターンが6.8% リスクが13.6%ですから年間リターンは95%の割合で34%~-20.4%の割合で収まるという計算です。

あとは‐20.4%になる可能性になることを私がどう判断するかによってポートフォリオを組み替えていくということになります。

暴落時に慌てないリスク管理をしていく

以上 私がやっているリスクの計算についてお話ししてきました。

コロナショックの際に経験しましたが、毎日のように株価が下落し続けて、資産の評価額が減り続けることはとても不安になります。

「これ以上減るのなら・・・」と途中で売却したくなる心理にもなるでしょう。

しかしながらそこで売ってしまっていたら、コロナショック後に訪れた株価の値上がり続けるボーナスステージの旨味を享受できなかったことになります。

ただし、±2標準偏差の収まらない5%のできごとも起こり得ます。

リーマンショックの際は株価は50%減じました。

最悪自分のリスク資産の半分は減る可能性はあるという基準は持っていたほうがいいかもしれません。

どこまで落ちるのか…ということが事前にシミュレーションできていれば狼狽売りを防げるのだと思います。

自分の資産の配分が現在の自分のリスク許容度と見合っているものになっているかどうか、好調で余裕があるうちに確認をしておきたいと思います。

関連記事はこちらになります。

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