こんにちはのり(@noriyusaku1128)です。
今回はFXマンガ「FX戦士くるみちゃん」を読んで思い出した20代の頃の自分についてお話してみようと思います。
私の20代はお金にデタラメに生きてきました。そのような生き方をおくらぬよう子供たちへお金の価値や使い方を教えています。
FXと私
FX=Foreign eXchange(外国為替証拠金取引)は異なる2つの国の通貨を売買して利益を狙う投資のことです。
元手資金の25倍までレバレッジをかけて取引することができ、うまくいけば少額で大きな利益を狙えることができます。その分損失を食らう場合も額が大きなものになりものです。
私は40歳前後の頃(2010年前後)自分の資産をなんとか増やないと今後必要となるお金が足りなくなるという強い思いに駆られ、初心者向けの資産運用の本を読み漁ったのですが、どの本を読んでも「FXは初心者向けではないので手を出さないようしましょう」と書いてあったのを記憶しています。
初心者の時に刷り込まれたその教えを守り、これまでFX取引はしてこなかったですし、これからもすることはないでしょう。
私が投資をする目的は将来に必要な資金を長期にわたって増やしていくことであり、それは現在やっているインデックスの積み立て投資で十分間に合っているからです。
ただ、自分が運用しないのと、FXという投資手法を知ってみたいという気持ちはまた別にあります。むしろ知った上で自分の目的に向いているか不向きなのかを判断をしたほうがいいとも思います。
ある日twitterのタイムラインで面白そうなマンガの情報が流れてきました。
20歳の大学生の女の子がFXに立ち向かうマンガ「FX戦士くるみちゃん」です。
マンガ「FX戦士くるみちゃん」
これが結構面白かった。
FXを推奨する内容ではなく、20歳前後の4人の女性がFX取引にのめりこみながら、ある者は仲間を利用し利益を上げ、ある者は破滅への道を歩んでいくという投資にまつわるリアルでドロドロとした人間模様が少女漫画タッチのかわいらしいキャラクターで展開してくエンタテイメントです。
手を付けてはいけないお金に手を付けてしまったり、必要な知識を持たないままの感情と思い込みで次々と大金を溶かしてしまったり、という描写の連続です。
FXをやめようとする主人公の理性に対し、主人公の欲望をかたどったキャラが主人公に語り掛けます
「稼ぐのはダルいよね。一瞬で大金を稼いじゃうの気持ちよかったでしょ?」
「脳汁もいっぱい出たよね!?どばばばっ ぶっっしゃああっって!!!」
指先一つで大金を稼ぐ快感を味わってしまった彼女たちは大きな損失を出しても、それを取り戻せると信じて大金をつぎ込んでいきます。
そのような投資をする上は「やっていけない」ことを描いているこの漫画を読んでいると、20代の頃の自分を思い出すのです。
私は投資ではなかったのですが、パチンコにお金をつぎ込んでいました。
そしてお金についてはデタラメな生活を送っていました。
のりの20代
今を去ること33年前 九州の片田舎から上京してきた19歳の私が当時仲のよかった大学の先輩に連れていかれて覚えたのがパチンコでした。
今でこそパチンコの遊戯人口年齢は高くなっているようですが、バブル当時は大学生や若者もやっていた「大人の娯楽」でした。
不思議なもので、ビギナーズラックでパチンコ初心者の私は1回目、2回目でそこそこあたり、お金が増えてしまいます。
またその先輩が一緒に行って大あたりなどした時は、帰りがけにファミレスによってステーキなどをご馳走になったりしたものです。
そのうえ私自身が大当たりを出して一挙に数万円のお金を手にしてしまってからは親元から離れて一人暮らしをしていた私がパチンコにはまるのも時間の問題でした。
当時はまだ学生バイトの時給が700円程度でしたから、大当たりが来れば時給数十時間分を稼げるパチンコはまさに「稼ぐのはダルい」と思わせるだけの効果がありました。
大当たりの最中は「脳汁」=「ドーパミン」が脳内で分泌されて快楽も感じていました。
その快楽を味わいたくて、一時期は相当中毒になっていたと思います。
「この台は間違いなく出る!」と信じ込んだ台には惜しみなくお金をつぎ込みました。
手元のお金がどんどんなくなっていくのですが、頭に血が上り冷静な判断ができなくなっているのでやめられません。
むしろ「もう少し投入すれば当たるはずだから」と根拠のない自信をもとにその台をキープしたまま銀行ATMでお金をおろし、取返しのつかないところまでお金を溶かし続けました。
もちろんその台であたるはずもなく、私の銀行口座はすっからかんになりました。
学生時代は親に嘘をついて仕送りを多く送ってもらうこともありました。
社会人になってからも止めることができず、消費者金融で借金をして、パチンコやキャバクラなどに通っていました。
「くるみちゃん」に出てくるキャラクターの行動はFXとパチンコの違いはあれど、フィクションとは思えない、まさに私が経験したリアルだったのです。
お金の価値を実感すること
そうした生活は幸い30代になると落ち着き、なんとか借金も返済することができました。
36歳で結婚し、39歳で父になるとこれまでのお金の使い方の間違いに気づき、インデックス投資をはじめ、FPの資格をとり、家族が一生お金に困らないためのアクションをとりはじめ今にいたります。
20代の頃の私自身を考えるとまったくの別人でした。
一時の大金を得るために生活に必要なお金をなくし続け、借金をしていたことを考えると、その頃の私はお金を得たかったのではなく、大勝ちをする気持ちよさを得るためにお金と使い続けたのだと思います。
まったくお金の価値や大事さを自覚していませんでした。
これはFXやパチンコが悪い、ということではなく、生活を脅かすほどのお金を注ぎ込むのならばコレクションや推し活など趣味全般はなんでも当てはまることなのだと思います。
もちろん「若い時しか経験できないことだから」と若気の至りと笑うこともできます。
しかし、人生という有限の時間の中で生きていく我々にとって、20代でも50代でも過ぎていく時間の長さは同じです。その時間をどのように過ごし、お金とむきあっていけるかによって、その後の人生は変わっていくと思います。
自分の中で先の生き方を見定めて、その実現のために必要となるお金の価値の重さをどのようにとらえるか。
その生き方にはやく気づくことができればできるほど、人生を豊かに思い通りに生きていける可能性は高まっていけるのだと思います。
私が自分の子供たちに小学生のうちからライフプランを作らせ、家庭の収支を公開し、お金のことを教えていくのは、私が反省した過ちを繰り返すことなく、彼ら自身にお金は自分の生き方をかなえ、不測の事態が起きたとしても、他の選択肢を選べる人生に余裕ができるツールであることを実感してもらうためです。
そうした反面教師として「FX戦士くるみちゃん」はいいテキストだと思います。
もちろんギャンブルや娯楽を否定するつもりはありません。
自身のお金の許容できる範囲で遊ぶのであればいい気晴らしです。
かくいう私もいまだに1年に1回くらいパチンコ店に入ります。
家庭に仕事に忙しい毎日の中で、パチンコをうって銀玉が台に吸い込まれ行く様をぼーっと見ているのは好きなんです。
そしてあらかじめ決めていた予算分を使い終わると未練を残さず終了し、店を出ていきます。
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