原状回復費用を交渉したことについて

FP

こんにちは。のり(@nori19701128)です。

本日は前回の引っ越しの時に、部屋の原状回復費用について交渉をしたお話をしようと思います。

国土交通省住宅局が出している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」をもとに交渉し、約8万円の請求を支払わずに済むことができました。

前回引越し時の原状回復費用請求額

以前ブログ記事にしたのですが(「我が家の住まいの方針について」)転勤を伴う異動の可能性のある現在の会社に勤めている間は賃貸物件に住むと決めている我が家では、5年前子どもの成長と駅からの利便性がよりいいところを求めて、同じ市内の別の駅近くに引越しをしました。

その際旧住居の管理会社への引き渡しの立ち合いは、私の奥さんが行ったのですが、
「どうだった?」と私が聞くと、
「うん、部屋の中をチェックして、後日精算書を送りますって」ということでその場では特に金額に関する発言はなかったようです。

実はそれまでに私は独身時代も通して引っ越しを2回行っているのですが、どちらも預入敷金の範囲で原状回復費用の精算が終わっており、今回も敷金の範囲内で精算は済むだろうとたかをくくっていました。

引っ越しが終了して約一か月後。

不動産管理会社から精算書が封書で送られてきました。

内容は、今回の原状回復費用のうち借主負担としてに199,821円かかるので、敷金12万円を差し引いた不足額79,821円を払えというものでした。

国土交通省住宅局「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

現状回復費用を請求された旧住居についてのデータです。

間取り2LDK(51㎡)
築年数 1983年竣工 退去時築年数 33年

私たち家族はそこに丸6年間暮らしていました。
その住まいを退去するときの借主負担とされた原状回復請求内容は以下の通りです。

クリーニング代 43,200円
内装工事費 137,376円
網戸張替工事費 19,245円
預入敷金 ▲120,000円
差し引き不足額 79,821円を払いなさいというものです。

私はこの請求書のうち「内装工事費」に着目しましました。
内装工事のほとんどを占めるのが「クロス張替え費用」でした。

私たちはその部屋に丸6年住まっています。
6年間という年月は仮に誰も住んでいない状態でも普通に建物設備が経年劣化する期間です。

実は私は前職の会社で一時期だけ社員の借上げ社宅の管理をする部署にいたことがありました。

その際に、一般家庭の賃貸住居退去時に原状回復のトラブルが増えてきていることを受けて、国土交通省住宅局が平成10年に出した「原状回復をめぐるトラブルとガイドラインというものがあることを知ったのです。

ガイドラインですので法的な強制力があるものではなく、あくまで「貸主と借主が原状回復の負担割合を協議する際に参考にしてね」というレベルのものなのですが、それでも裁判の判例に基づく内容のものであり、「これはあくまで目安ですから、無視して進めましょう」というものでもないようです。

その中で原状回復についてはこう記述されています。

「原状回復は、賃借人が借りた当時の状態に戻すものではないということを明確にし、原状回復を『賃借人の住居、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意、過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること』と定義」されるものであると。

つまり部屋の中でタバコを吸った汚れであったり、子供たちがクロスに消えない落書きをしたり、という「通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損」を復旧することが原状回復であり、普通の暮らしをしている上での経年劣化であれば、賃借人に原状回復義務は発生しないという基準を示しています。

また、「賃借人の負担について、建物・設備の経過年数を考慮することとし、同じ損耗であっても、経過年数に応じて負担を軽減する考え方を採用」とあります。

つまり最初は新品だったとしても、経過年数による自然劣化によって価値は減っていくのだから、住んでいる期間が長くなれば、借主負担は軽くなるということです。
ガイドラインの中では賃借人の負担として、クロスの場合は「6年で残存価値1円となるような負担割合を算定する」となっています。

私はこれをもとに今回の現状回復費用について交渉できないだろうかと考えました。

さらに6年前に交わした「建物賃貸借契約書」には「原状回復要項」というものが添付されており、そこにも6年の経過年数で賃借人の負担割合は10%と記載されています。

ならば、今回の引っ越しにかかる原状回復で私がクロス張替えについて全額負担することはないだろうと考えました。

交渉の末 約8万円を請求免除に

精算書の入っている封筒には管理会社の担当者の名刺も入っていましたので、まずはそこのメールアドレスへメールを入れました。

内容としては

「・敷金精算確認書をもらって内容を確認した。
・その中でクロス張替えとして117,200円が入ってるが、国交省のガイドラインならびに賃貸契約書の原状回復要項を確認しても借主の全額負担になるとは思えない。負担割合10%なのだからむしろ敷金精算した余剰分を返還してもらう金額になると思う。
・以上の考え方で間違いがあれば教えて欲しい。私が払う妥当性があるものであれば請求金額をお支払いする。」

というものです。
あくまで私が「こうだろう」と思い調べた結果ですので、私の見落とし、思い違いがあるかもしれない。クロス張替え代の負担に妥当性があれば、それは今回の勉強代として支払うのもやむを得ないと考えていました。

後日その担当者から以下の返信がありました。

「今回の原状回復で大家さんは全体的に大きな負担を負っている。せめてクロス代は借主で負担して欲しい。」

????

私は賃借人がクロスの張替代を負担することの妥当性の説明を求めているのに、それについての説明はなく、「大家さんだけが負担するには金額が大きいから、クロス部分はそちらが支払ってください。」と言われても納得できるものではありません。

こちらは6年間借りているわけですから、その間に内装工事相当分の金額をストックすることはできたはずです。

「今回の請求額について、私は借主の支払の妥当性の説明を求めています。
私が、ガイドラインと契約書を確認する限り、クロス金額を全額負担する必要があるようには思えません。
大家さんがクロスの他にも改修する工事があって、その改修費用に借主が支払うべきものがあるのでしたら工事内容と金額を提示してください。妥当性はあればお支払いします。」

と返したところ、

「前回の更新の時に家賃を下げたではないですか。そこも考慮して今回負担してくれないですか。」

という返事が返ってきました。

確かにその2年前の契約更新時に私から交渉して家賃を月2,000円下げてもらいましたが、それとこれとは話が別です。

結局管理会社側は「クロス張替え代を借主が負担する妥当性」を説明することができず、「2年間賃料で引いてやったんだから今回は払え。」と情に訴える言い方をしてきたことになります。

埒が明かず私は担当者に電話することにしました。

電話に出たのは声の感じからするとおそらく50歳オーバーの男性で、話し方から交渉ごとには不慣れだとういうことを感じました。

ちなみに管理会社は旧財閥系の冠が社名についている大手です。

普段は請求と振込確認だけで済むはずものが、思わぬ交渉をされて迷惑がっている雰囲気でした。

電話で話をしたところで会話がかみ合うはずもなく、お互いがメールで主張していたことの繰り返しの平行線。

向こうも埒が明かないと思ったのでしょう。

「ではいくらなら納得されるんですか?」
「敷金の返還請求の放棄でいいですか?それ以上は支払いません。」
「わかりました。」

ということで妥結しました。

それ以降その会社からは何の書面の交付も連絡もなく5年が経過しています。

近くまた引っ越しを考えています

以上が今回お話したかったことの経緯です。

賃貸借契約書と、国交省のHPに掲載されているガイドラインのPDFをダウンロードして確認をし、数度のメールと最後の電話で相手の担当者と交渉をすることで8万円の請求を払わずに済みました。

繰り返しますが、管理会社の担当者が私がクロス張替え代を支払うのに納得できる説明をしてもらえたのであれば、支払いをする意思は持っていましたが、最後まで担当者からそれを聞くことはできませんでした。

このように請求される金額をそのまま支払うのではなく、ちょっとの確認と調べもので支払う必要のないお金を支払うことはなくなるのだろうと思います。
前回の引っ越しからさらに5年が経ち、子供たちも小学生高学年に入りつつあるため、近く同じエリアでさらに広い部屋への引っ越を考えています。

ただ次もまた同じような交渉をするとなると面倒だと思ってます。

前回の経験を踏まえて今考えてることは「私自身が現在の不動産管理会社のお客になる。」ということです。

管理会社側から見れば、彼らのお客さんは不動産の大家さん側ということになるでしょうから、退去時の精算の時も大家さん側に立って行動することはあり得るのだと思います。

しかし次回は現在住んでいるとこと同じエリアでの引っ越しを考えていますから、現在借りている部屋の管理会社へ「このような条件で引っ越し先を探している。」と管理会社の事務所まで赴き、顔を出して依頼をしてきました。

年末には1000円程度の手土産をもって挨拶に行こうかと思います。

こうやって顔を出し、担当者と顔見知りになり、仲介してもらうことの手数料を払う意思を明示することで、管理会社側には私のことを「お客様」として認識してもらい、次回の引っ越しの際の交渉事はスムーズに持っていきたいと考えています。

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