こんにちはのり(@noriyusaku1128)です。
今回は小学5年生の娘が将来一緒に住む約束をした友人たちと、将来の生活資金としてお金を出し合って貯金をしようとしていた話をしようと思います。
友人一人一人が将来持ち寄る金額をそれぞれで預貯金する、と言うのであれば微笑ましい話なのですが、メンバーのうち一人の貯金箱の中に貯めていこう、という話だったのです・・・
朝の支度の中で聞こえた娘の一言
娘「じゃあこのお手伝いのお金は○○貯金に預けるわ」
奥さん、私「〇〇貯金…?」
朝のお手伝いのおこづかいをもらっていた娘の口から出た言葉に私たち夫婦は敏感に反応しました。彼女の口から出たはじめてのワードです。
〇〇は伏字でそこには娘が仲よくしている友人の名前が入ります。
娘「そう〇〇貯金。将来一緒にすむためのお金を○○の貯金箱の中で一緒に貯めるの」
奥さん「娘ちゃんもお金預けているの?」
娘「うん、2,000円くらい」
奥さん「今日学校の帰りに○○ちゃんのうちに寄って、返してもらってきなさい。」
娘「え?ダメなの・・・?」
奥さん「そうね、その話は帰ってきてからやろうか。まずは親から怒られた、って言って今日の帰りに必ず返してもらってきな」
娘「・・・・わかった」
なんとなく娘は親の様子からちょっとやばいことをやってしまったということは察したようです。素直にうなずいてその日の学校へと向かいました。
将来ともだちと共同生活をしたいと考えている娘
わが家では将来どのような人生を歩みたいか、簡単にではありますが自分が思い描いているライフプランを子どもたちに書かせています。(「ライフプランを作ろう! 2年目」)
今年娘が作成したライフプランによると、彼女が考えている社会人になった時の生活スタイルは今仲のよい友人たちと共同生活=ルームシェアをしたいのだそうです。
共同生活をする友人の中には先ほど名前の出た「〇〇貯金」の〇〇さんも入っています。
どうやらその共同生活に向けて今からみんなでお金を出し合って準備をしようと考えているようです。
娘が登校したあと奥さんと話しをし、娘が帰ってきたら娘から改めて話を聞き、頭ごなしにしかるのではなく、いいものはいい、いけないものはどこがいけなかったのか、ちゃんと時間を取って話をしよう、ということを確認しました。
私はその日はリモートワークの日で在宅のする日でしたらか、夜もゆっくり話をする時間を持つことができます。
いいことはいいと認め いけないことはちゃんと説明をする
その日娘は言われた通り、友人からお金を返してもらって帰宅しました。
夕飯をとり お風呂に入った後 リビングに娘を呼び出します。
今朝の○○貯金の話なのだろうということは娘もわかっているような雰囲気。
息子は自分の部屋にいるので夫婦と娘の3人での会話になりました。
私「どうして○○貯金とかはじめたの?」
娘「将来一緒に住むためのお金をみんなで貯めたかった。○○のうちには貯金箱はあるっていうからその貯金箱で貯めようって」
私「言い出したのは誰?」
娘「私」
私「娘ちゃん以外の人も預けていたの?」
娘「ううん。まだはじめたばかりだから私だけ。でもこれからはそれぞれでお金を貯めて、一緒に住む時にお金を持ち寄るようにするよ。」
奥さん「娘ちゃんの発想はすごく面白いよ。母ちゃんが小学生の時にそんなこと思いつかなかったもの。」
その言葉にやや緊張気味だった娘の表情が緩まります。
私「だけど、世の中には法律ってあるよね。世の中に人のお金を預かるところってどこがあるかな?」
娘「銀行」
私「そうだよね。銀行は法律のもととても厳しいルールを決めて人のお金を預かっているんだ。なぜだと思う?お金を預かるとどんなトラブルが起こるかな?」
娘「うーん、お金を取る悪い人が出てくる。泥棒とか・・・あと働いている人の中にもそういう人が出てくるかも・・・」
私「よく内部不正の可能性もあるってイメージできたね。その通り。銀行で働くのはすごい学校を出た、頭がよくて、世の中のいいこと、悪いことをしっかり教わってきた人たちばかり。けどそんな人たちばかりでも、1年に1回くらいは日本のどこかで預かったお金を取っちゃう事件が起きてるんだ」
私「それくらい、お金には魔力があるし、お金を預かるのは大変なことなんだよ。」
奥さん「今回○○ちゃんの家にお金を預けてもしお金がなくなったらどうなる?うっかりどこかに無くしてしまったとしても、○○ちゃんの家族が疑われちゃうし、なくなったお金は○○ちゃんは返せないだろうから、お父さん、お母さんが弁償しないといけなくなるよね?誰か訴える人がでてきちゃったら、○○ちゃんが法律違反で捕まっちゃうかもしれない。」
私「さっき言っていた銀行も、悪いことが起こることを予想して、何重にもルールを決めてめちゃ頑丈な金庫の中にお金を保管してるんだよ。それくらい『人のお金を預かる』って大変なこと。なかよしの○○ちゃんやみんなが嫌な思いをしたくないだろ?」
娘「わかった。一緒に暮らすみんなには明日 大人になるまではそれぞれで貯めようって話をするわ」
奥さん「これからはやる前に一度親に相談してね」
娘「うん。わかったぁ」
話を聞いて親が言いたいことを娘は不満を持つことなくキチンと理解してくれました。
言った通り翌日学校で友人たちには話をしたようです。
お金の怖さ、責任も一緒に教えていく
以上 小学5年生の娘が将来一緒に住む約束をした友人たちと、将来の生活資金としてお金を出し合って貯金をしようとしていた話でした。
先述したように子どもたちにライフプランを作ってもらい、お金のことも交えた将来のことを考えさせているというところから「将来一緒に暮らすお金をいまのうちにみんなで貯金しよう!」という発想になったんだろうと想像します。
将来のお金が目的に対していくら貯まったのか、お金が増えていくのを仲間で確認していくのはきっと楽しいと思うんです。具体的に準備のアクションを起こすことで、ただの口約束の夢物語で終わるのではなく、リアルに実現させようとする行動力についてはわが子ながらすごいことやるな、と感心します。
そういう意味では今回の件はわが家のマネー教育の副作用のようなものなのでしょう。
これまで「夢や希望を実現するためにお金は必要なもの」「お金は数字で管理する」「経済と家計の関係」「お金の稼ぎ方、増やし方」ということは教えてきましたが、お金が持つ魅力がゆえに逆に怖いものであるということ、友人間とはいえ他人とののお金のやりとりには大きなリスクと責任が発生することも同時に教えていかないといけないことを、今回の件で実感しました。
今の友人たちと将来一緒に暮らすという幼い夢は、これから中学、高校、大学と進学して自身も友人も成長し、新しい環境や世界に接して価値観が変化していくことで、いずれは自然と消えていくのだろうと予想します。
しかしながら、その夢の実現に向かって自分が発想して、実際にアクションしたことは彼女の経験値となるでしょうし、今回親と話しをして教わったことは彼女の中の学びとして身についていくのだと思っています。
自分自身もそうでしたが、未熟な子どもは前進していきながらも経験の少なさから親から見ると危なっかしいことをしがちなもの。
私たち親はそうした姿を見守りつつ、足を踏み外しそうになったら、感情的にしかるのではなく、きちんと理を持って伝える、教える姿勢でありたいと思っています。
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