こんにちは。のり(@nori19701128)です。
先日twitterで借金への抵抗感をつぶやいたところ多くの方からご意見、いいねをもらう反響をいただきました。
それを受けて本日は借金について、そして投資をすることの抵抗感との相似性について私が感じて考えたことお話しようと思います。
借金も投資も正しく付き合えば人生の充実度をあげることができるのでしょうが、抵抗感をもつ心理も理解しておかないといけないと思っています。
生活の一部となっている借金
「おにいちゃん 家を大きくした時のローンは返したの?」
「そんなのとっくに返したよ」
先日 我が家の小学生の兄妹がこのような話をしていました。
Nintendo Switchの人気ソフト「あつまれどうぶつの森」をやっている最中の会話です。
「あつまれ動物の森」とはプレーヤーが作ったキャラクターが、無人島で生活をはじめ、自分で獲ってきた魚や果物、鉱物などを売買する経済活動をすることで島を発展させていくゲームです。
ゲーム内では現実社会に近しい経済の仕組みが導入されており、「ローン」も存在しています。
主人公は島での生活をはじめる時やマイホームを増築する時などに島の開発事業主であるたぬきちというキャラクターから必要なお金を借りてローンで返済することになります。(「カブ」を売買する仕組みもあります)
冒頭の兄妹の会話はこのゲーム世界でのローンの返済のことを指しているのですが、それを聞きながら私は「ん?」と思いました。
私はまだ子供たちに「ローン」という概念を教えてはいないのに、それより先に子供たちはゲームを通してローンを組み、その返済を行う経験を行っているのです。
ゲーム中には「金利」という概念はなく、それは今後教えていかなければならいでしょうが、彼らの中ではすでに「手元資金がない時に大きな買物をする場合は、お金を借りて買物ができ、借りたお金を分割払いで返すことができる」ということがインプットされているこ
とでしょう。
ゲームにも組み込まれて身近なものになっているように、この社会において「借金」というものがは普通に行われるものであるという前提で成り立っていると言っていいのだと思います。
いい借金と悪い借金
世の中にはいわゆる「いい借金」「悪い借金」がある、と言われています。
一般的に借金のイメージがよくないのは「悪い借金」のことですね。
自分の収入以上の贅沢や賭け事をするために高金利でお金を借りてしまうことです。
ブランドものの高価な服やバッグを買うためであるだとか、ギャンブルにのめりこんでその元手にするだとかのために消費者金融やカードローンから年利15%以上でお金を借りることなどがこれにあたるでしょう。
昔と違い最近はカジュアルなイメージのCMをうち、初回金利手数料0円であるだとか、アプリで簡単キャッシングできるだとか借金をするのに心理的なハードルが低いものになっていますが、よほど追い詰められた場合を除き手を出してはいけないものだと思います。
その反面「いい借金」というものも存在します。
今後の人生にいい影響を与える何かしらの目的を達成しようとしたときに、目的達成に必要な現金が手元にないが、低金利で借りることができて、無理なく返済できる計画があり、その目的を達成することでその人のQuality Of Lifeが格段に向上するものです。
その代表的なものが住宅ローンであったりだとか、勉強をするために必要な貸与型奨学金、独立して事業を起こすための借入金などです。
先に出てきた「あつ森」のローンもこちらにあたるでしょうし、最近少しづつ増えてきている不動産投資で投資用物件を購入するための費用にもこちらに入ります。
これらは事前に無理のない返済計画を立てて、予定通り返済していくことができるのであれば、自分が本業で得る給料収入以上のリターンを得られるものであり、人生の可能性を広げることができるものであると思います。
しかしです。
私はこの「いい借金」もやりたくない抵抗感があるのです。
なぜ借金をしたくないのか
私は1970年生まれで今年で50歳になります。
高度経済成長期を過ごした親世代の価値観を引き継ぎ、学校を出て社会人になり、家族をもって家を建ててはじめて一人前だという価値観がまだ色濃く残っている世代です。
同世代の友人たちは家を建てるための住宅ローンを組むのが普通ですし、むしろ私が18歳まで育った九州の小さな町では持ち家を持たないのはなぜなんだと疑問に思われることでしょう。
そして住宅ローンを組むのは「いい借金」になると思います。
年利1%を切るくらいの低金利。
一家の稼ぎ頭にもしものことがあったとしても、団体信用生命保険に加入していれば、ローン残債を払う必要はありません。
新築なら家族の意向に沿った住宅を建てることができて住むことの満足度を上げることができるでしょう。
そしてローンを払い終えればその家は名実とともに自分のものになります。
いいこと尽くめではありますが、それでも私は借金をしたくないのです。
(私の住まい方針については過去に記事しています「我が家の住まいの方針について」)
なんでだろうと自分でも考えます。
私は過去に何の抵抗もなく借金をしてた時期があります。
20代の頃、水商売の女性に会うためにサラリーマン金融から高い金利でお金を借りてお店に通っていました。デパートでろくに着もしないブランドの服をクレジットカードの分割払いで買ってもいました。
1ミリもいいことのない典型的な「悪い借金」ですね。
支払いを繰り返すうちに「これは俺はやばいことをやっている」と気づき、方向転換することができたのですが、自身のことを考えるにこの時の経験が私の心の中に「借金をしてはならない」という価値観を植え付けて、「いい借金」もできない心理になったのではないかと分析しています。
私がこれまでの人生において「借金とうまく付き合う」という経験がもてなかったということです。
厳密にいうとまったく借金に抵抗感があるかと言えばそうでもなく、クレジットカードの1回払いは普通にやっています。
ただこれは金利がつくことがなければ、逆にポイントが付くことが多く、翌月には払ってしまいますので、支払い金額が事前に把握できる分むしろ支払いの管理は楽になると考えています。
私はローンの分割払いで借金が残り続けること、低いながらも金利を払わなければならないことに抵抗感をもっているようです。
実際に現在の私がローンを組むとしたら、「完済まであと何年何か月」と必要以上に気になりだすのだと思われます。
借金への抵抗感は投資への抵抗感と似ている
そこまで考えて私が思いいたったことがあります。
投資へ抵抗感を持つ人の感情は、私の借金への抵抗感に近いものがあるではないかということです。
「借金」と「投資」
どちらも世間一般的にはマイナスイメージを持たれやすいものです。
「借金の返済ができずに身を亡ぼす」「投資の失敗で身を亡ぼす」というフレーズはよく耳にするものですが、しかしそのような結果になるのは正しく学ぶことなく付き合い方を間違えているからでしょう。
「借金」にしろ「投資」にしろきちんと学んで正しく運用することができれば、人生を充実させることのできる道具になりえるのだと思います。
しかし、そうと頭ではわかっていても私の中で一度芽生えた借金への抵抗感はなかなか拭い去りきれるものではありません。
そこはもう理屈ではなく、感情の範疇になってくるのだと思います。
私は投資をすることについては抵抗感はないのですが、投資に抵抗感がある人の心理もおそらく似たようなものではないかと想像します。
投資に失敗した人のエピソードによる刷り込みや、投資商品の性質上元本保証されないことに、感情として「イヤだ」と感じているのではないでしょうか。
そしてそうした感情は理屈ではなかなか覆せないと思われます。
借金、投資に抵抗感のある心理を理解する
以上が今回「借金への抵抗感」から私が考えたことです。
「借金」も「投資」も先入観なく、正しい知識を学んで、適切に運用することができれば人生の選択肢を増やしより充実したものにすることができるものだと思います。
ただその反面私のように間違った付き合い方をしてしまったり、世間一般のイメージから悪い印象を刷り込んでしまった場合にはその悪感情を払拭することのハードルは高そうです。
私の未来の目標として「お金の相談を受けるFP業」になりたいというものがあります。
人はこのような心理を持つことがあることを理解しながらお金の相談を受けるべきと考えます。
借金と投資への抵抗感を持つ心理については、もう少し考え続けていきたいと思っています。
過去に「投資をしたくない人へのおススメ金融商品について」という記事もまとめてあります。ご興味ある方はご参照ください。
ラジオもやってます。よかったら聞いてください。
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